那覇署は10日、本島南部のアパート駐車場でコカイン若干量を使用したとして、麻薬取締法違反(施用)容疑で本島南部のとび職の少年(15)を逮捕した。「コカインを吸った」と容疑を認めている。入手経路を詳しく調べている。那覇地方検察庁は26日、少年を那覇家裁に送致した。
逮捕容疑は5月27日、法定の除外事由もなくコカインを摂取し、麻薬を使用した疑い。署によると同日、少年の関係者から「(少年の)様子がおかしい」と110番通報があった。臨場した警察官が少年の様子を確認したところ、瞳孔が開き、落ち着きがなかったという。署に任意同行し、検査した結果、コカインの使用が判明した。
少年は調べに対して、過去に興味本位で大麻を吸ったことをきっかけに、コカインに手を出したと説明しているという。SNSを通じて、販売している人物から直接受け取ったという。
県警によると、6月末までに麻薬取締法違反の容疑で摘発された少年は10人(前年同期比10人増)。内訳は高校生2人、大学生1人、有職少年6人、無職少年1人。同法違反のほか、大麻取締法違反などを含む、薬物事案全体の少年の摘発人数は27人(前年同期比10人増)となった。
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コカインとは
コカインは、コカの木に含まれるアルカロイドで、無色無臭の柱状結晶を持ちます。1885年に初めて単離され、19世紀後半から20世紀初頭には広く販売されましたが、現在は国際条約で規制されています。日本でも麻薬及び向精神薬取締法により麻薬として扱われ、医薬品として70年以上使用されていましたが、2021年に製造中止が発表されました。
コカインは局所麻酔薬として使用され、粘膜麻酔と血管収縮による止血作用があります。電位依存性ナトリウムイオンチャネルの興奮を抑えることで感覚神経の興奮を抑制し、精神を高揚させる中枢神経作用も持ちます。摂取方法には内服や静脈注射があり、一時的な爽快感をもたらしますが、覚醒剤と類似した中枢作用を持つため依存性が高いです。
代謝によりベンゾイルエクゴニンなどの代謝産物が生成され、エタノールとの共存でコカエチレンが生成されることもあります。コカインは精神依存性が高く、身体依存性は比較的低いとされています。依存症専門家の評価では、精神依存性が2.8点(3.0点満点中)、身体依存性が1.3点です。